みなさま、こんにちは!
坂本です^^
去年2021年の今頃、東京オリンピック・パラリンピックが開催されて日本のあらゆる文化や国民性も注目されました。また、開会式が開催された国立競技場有名な建築家 隈研吾氏が携わり、47都道府県の木材が全国から集められて建てられたことで、日本の木材を使った建築の分野が再注目されましたね。
そこで、今回は『木材』に焦点を当てた投稿を書きたいなぁと思っていたところ、”飛騨家具”というワードに出会いました。
私は単純に他の家具との違いは何なのだろう、と思いいろいろと調べてみたのでみなさまと共有したいと思っています。
改めて、今回のテーマは『飛騨家具って他の家具とどう違うの?』という内容です。最後までお付き合いいただけますと嬉しいです^^
飛騨家具とは
結論から申し上げますと、他の家具との違いは、
- 確かな技術力とその継承。(特に曲木)
- 飛騨家具というブランドがある。
- 独自のデザイン憲章、宣言がある。
この3つがあることだと考えます。
飛騨家具の歴史
免税してまで欲しい技術力
飛騨地区は森林が9割を占めるほどの地域で、木材の資源は豊富な土地でした。しかし、家具の分野が発展する前の主要な産業は生糸産業。資源として木材は使われていましたが、加工において注目され始めたのは、飛鳥から平安時代末期までおよそ500年間にわたり、都の宮殿や誰もが知っている東大寺や法隆寺など歴史的建造物を造り続け、延べ4~5万人もの人が従事したといわれています。造都で培った真摯で卓越した技や心は時代を超え受け継がれ、その技術は免税してでも職人の派遣を義務付けるほど絶賛され、飛騨のモノづくりの原点となっているのです。
曲木
飛騨家具に特徴的な技法で、曲木があります。曲木とは、ブナやナラなどの木材を蒸煮して、金型で固定した後に乾燥させ曲面に成形した部材のことを言います。この曲木に最初に取り組んだのが現在の飛騨産業株式会社。政府の奨励もあり、曲木に取り組みましたが、曲げるときに木が収縮してシワになったり、塗装が剥げてしまったりといった失敗を改良し、3年かけて曲木の技術を確立しました。
第1号の椅子がこちら。
現代の曲木チェアとあまり形が変わっていないことから、このころの技術が現代まで継承されていること、当時の技術がもうすでに完成していたことを指していると考えられます。
現代に生きる技術と時代に合ったコンセプト
飛騨地域全体ではこれまで30名以上もの方が「卓越した技能者(現代の名工)」表彰を受けている。飛騨地域の被表彰者の職種の内訳を見てみると、約半数が木工従事者であるようです。それだけ、木材加工の分野で秀でている技術者が飛騨にはたくさんいらっしゃることを指します。
また、国産の木材を使っていくことはSDGsの理念にもつながっていくのです。
例えば、
9:産業と技術革新の基盤を作ろう
→まさに、飛騨家具の行っているブランド化や、技術継承のことを指しますね。
12:つくる責任 つかう責任
→木材をたくさん使うことは資源を無駄に使っているのでは?と思われる方もおられるかもしれませんが、森林も間伐をしたり伐採して循環させなければ新しい新鮮な森林は生まれません。その伐採した木材を普段の私たちの生活の中で使用することになるので、とってもエコ!そして、後程ご説明しますが飛騨家具のもつデザイン憲章もこの”つくる責任 つかう責任”を感じさせる内容になっています。
最近の活躍の場
飛騨家具の活躍の場は日本にとどまらず世界的な意味を持つ場所でも活躍を見せています。
例えば、
↓
こちらは木製家具製造工 板屋敏夫氏(現代の名工)が製作に携わった伊勢志摩サミットの円卓と椅子です。飛騨家具の曲木の技術がチェアのひじ掛けの部分に生きているのがはっきりと見えます。背中も美しいですね✨
飛騨家具の定義
最初のほうに取り上げた、飛騨家具である理由について。
飛騨家具というブランド
”飛騨の家具”、”飛騨・高山の家具”は上添付のロゴマークとともに商標登録されており、完全にブランド化されています。これも、高い技術力を継承していくために必要な過程です!
飛騨デザイン憲章
飛騨家具であるには下記の5つの項目を守る必要があります。
1、自然との共生
森に活かされ、森を活かす。
モノづくりにとどまらず、森の恩恵を受ける自分たちも森に対して見守りや資源の上手な活用と再生を図っていくべきだというものです。
2、人がつくる
人の手の技を尊重し、つくり手が喜びと誇りを感じられるモノを目指すというもの。
人がつくり、人をつくり、人とある。
日本人の生活様式が変わり、家具は人と人を結ぶ大切な役割を果たすようになった現代にこそ、そこに今までに培った技術を活かしたり、人が生きていくうえで大切な生きがいにもなりえるということにつながります。
3、心の豊かさ
こころ豊かに暮らす。
住まう人の個性を活かし、より快適な移住環境を提示する飛騨の家具。
そこには家具と人とが織りなす、こころ豊かな生活空間があることを軸として考えるというものです。
4、伝統を生かす
日本の伝統文化を尊重しながら、現代と未来の暮らしの中で、輝いて生き続けるモノをつくるという信念のようなもの。
伝統とは守るべきものではなく、超えるものである、とあります。
5、永続性
人と共に、時を重ねる家具。
戦後、欧米のデザインを手本にして製造した輸出用の椅子、それが飛騨の家具のスタートでした。
飛騨のオリジナルとは一体何なのか・・・・。
日本を代表する家具づくり、飛騨デザインの確立を目指して、飛騨から世界へ、
日本の美と飛騨のこころを発信し続けています。
「飛騨の家具」安心・安全宣言
下記のような宣言を出していて、家具を使う人が安心・安全に使える保証書のようなものだと感じられます。
「飛騨の家具」は、環境&健康に配慮した安心・安全な家具です。
「飛騨の家具」は、純国産家具です。
「飛騨の家具」は、保証期間が10年です。
「飛騨の家具」は、法令を遵守し生活保護に努めています。
「飛騨の家具」は、公的機関による国際基準の強度試験に合格したものです。
「飛騨の家具」は、木材の優れた目利きにより良質な木材を使用しています。
「飛騨の家具」は、飛騨デザイン憲章に基づいたモノづくりを目指しています。
「飛騨の家具」は、飛騨の匠の伝統の技と心を受け継いでいます。
(家具の木部に限定した宣言)
飛騨家具 メーカー
飛騨家具に認定されているメーカーさんを一部ご紹介します。
私がかわいいなぁと思った一枚の写真を載せてみました💕気になる一枚があった方はぜひHPにとんでチェックしてみてくださいね!
まとめ
飛騨家具について少しまとめさせていただきました。日本の家具にも地域性のあるブランドがあるということを知っていただけたら嬉しいです。
また、スピカでお取り扱いできるメーカーさんもありますので、気になる方はお問い合わせくださいね!
では、本日の更新はここまでです。
次回更新もお楽しみに^^/坂本でした。