はじめに
タワーマンションで暮らす醍醐味のひとつは、何といっても“眺望”です。
高層階から広がる景色は、毎日の生活にちょっとした特別感を与えてくれます。
しかし、その美しい景色をどんな「カーテン」や「ブラインド」で演出するかは、意外と難しいポイント。
「せっかくの夜景がもったいない」
「昼は明るいけど、眩しすぎる」
「外からの視線が気になる」
タワマンの窓は大きく、光と景色を取り入れやすい反面、日差し・風・気温差・プライバシーなど、地上階とは違う悩みがつきものです。
そこで今回は、そんなタワマン暮らしにぴったりの“映える”カーテンとブラインドの選び方をご紹介します。
タワマンの窓には“特別な条件”がある
まず知っておきたいのは、タワーマンションの窓が一般の住宅とは構造的に違うということ。
高層階の窓は大きく、床から天井までの「全面ガラス窓」や「ワイドスパン窓」が多く採用されています。
それによって得られる開放感は抜群ですが、同時に以下のような特徴があります。
• 強い日差しや反射光が入りやすい
• 風が強く、窓を開けられる時間が限られる
• 断熱性能は高いが、乾燥しやすい
• 外からの視線が夜になると逆転する(室内が見えやすくなる)
つまり、カーテンやブラインドには「光をコントロールする」だけでなく、「断熱」「プライバシー保護」「デザイン性」といった多機能性が求められます。
景色を活かすカーテン選びの基本
タワマンでは“外を隠す”よりも“外を魅せる”発想が大切です。
そのため、日中は光を柔らかく取り込みながら、外の景色をうっすら感じられるレースカーテンやシアーカーテンを上手に使うのがポイントです。
●シアーカーテン(透け感のあるカーテン)
光を通しながらも、外の景色をぼかしてくれるのが魅力。
昼間は部屋を明るく保ち、夜は照明の反射を和らげます。
おすすめはリネン素材やポリエステルのハイグレードタイプ。
リネンは自然な透け感で柔らかい印象に、ポリエステルは形状安定でモダンな印象に仕上がります。
おすすめブランド:
• KANADEMONO(カナデモノ):ナチュラル×モダンなリネン調シアーカーテンが人気。
• Francfranc:フェミニンな光沢素材が揃う。女性らしいタワマンインテリアに。
• NITORI Premium:高層階向けの遮熱・UVカット機能付きレースも展開。
夜景を楽しむための遮光カーテン
夜になると、タワマンの部屋はまるで“空中ラウンジ”のようなムードに変わります。
ただし、照明をつけると外から室内が丸見えになるため、夜はしっかり遮光するカーテンが必要です。
おすすめは、グレージュ・チャコールグレー・ベージュトーンなど、落ち着いた中間色。
黒すぎると圧迫感が出て、白すぎると夜景がぼやけます。
上品で柔らかい色味を選ぶことで、窓辺全体が“ホテルライク”に見えます。
おすすめブランド:
• サンゲツ:高層マンション向けの遮光・防炎カーテンが豊富。上品な生地感で人気。
• 川島織物セルコン:質感・縫製ともに最高級。ホテルのような重厚感を演出。
• ACTUS Fabric Collection:北欧風の落ち着いたテクスチャで、モダンな雰囲気に。
ブラインドで“光をデザインする”
タワマンの大きな窓には、ブラインドも人気です。
羽(スラット)の角度で光を自在に調整でき、昼は外光を取り入れつつ、夜はプライバシーを守ることができます。
ブラインドと聞くと“オフィスっぽい”印象を持つ方も多いですが、最近は素材・色味・デザインが進化しており、リビングにも馴染むものが増えています。
●ウッドブラインド(木製)
最も人気が高いのがウッドブラインド。
木のぬくもりが高層階のクールな空間に柔らかさを加えます。
ナチュラル、ウォールナット、ホワイトなど、床や家具に合わせて色を選ぶと統一感が生まれます。
おすすめブランド:
• ニチベイ「クレールグランツ」:天然木使用。防炎加工で高層階でも安心。
• タチカワブラインド「フォレティア」:スラット幅が広く、ダイナミックな窓にも映える。
• ハンターダグラス「エッセンシア」:高級感のある質感と操作性の良さで人気。
●バーチカルブラインド(縦型)
ワイドスパンの窓におすすめ。
縦のラインが強調され、天井が高く見える効果があります。
羽の角度を変えるだけで、日差しをコントロールしながら景色を調整できます。
おすすめブランド:
• ニチベイ「アルペジオ」:カラーバリエーションが豊富で、モダンにもナチュラルにも対応。
• タチカワブラインド「ラインドレープ」:光漏れを抑える遮光ルーバータイプが人気。
タワマンだからこそ意識したい「素材選び」
高層階は風が強く、気圧差でカーテンがふわっと揺れることがあります。
そんな環境では、重みのある生地や形状記憶タイプを選ぶのがおすすめです。
また、日射しが強い南向きや西向きの部屋では、遮熱効果のある素材を取り入れると快適です。
●リネン混素材
ナチュラルな風合いと通気性が魅力。
乾燥した空気の中でも静電気が起きにくく、やわらかい雰囲気を保てます。
●遮熱・UVカット素材
紫外線を最大90%以上カットする機能性カーテンも。
家具や床の色あせ防止にも効果的です。
●防炎素材
高層マンションでは「防炎製品」が推奨されています。
特にウッドブラインドを設置する場合、防炎加工があるものを選びましょう。
カーテンレール・取付けにも注意を
タワマンの天井は高く、壁面の構造上、天井吊りレールが採用されるケースが多いです。
そのため、カーテンの“掛け方”によっても印象が大きく変わります。
• 天井吊りカーテン:天井から床までの長さで掛けることで、ホテルのような開放感を演出。
• 二重掛け(レース+ドレープ):昼と夜で使い分けができ、表情が豊かに。
• フラットカーテン:ヒダをなくすことでモダンでスッキリ。タワマンの直線的な空間に合います。
POINT:
レールの素材も重要。アルミや真鍮風など、金属感のある仕上げを選ぶと、都会的でスタイリッシュに。
プライバシーを守りながら景色を楽しむ
タワマンでは外からの視線は少ないものの、向かいの棟や夜間照明の反射で思わぬ“見えやすさ”が生じることがあります。
そんな時に便利なのが、調光ロールスクリーンです。
●ニチベイ「レユール」
シースルーと遮光生地を交互に配置。レバー操作で採光・遮光を自在に調整できます。
昼は光を柔らかく取り込み、夜は完全に閉めてプライバシーを守る。
●ハンターダグラス「シルエットシェード」
世界的に人気の調光ブラインド。羽の間から差し込む光が美しく、まるで絵画のような空間を演出します。
タワマンの夜景と合わせると、まるで高級ホテルの一室のよう。
カーテン×照明で演出する“夜のタワマン”
窓辺は、夜になると「部屋の主役」になります。
照明とカーテンの組み合わせで、同じ部屋がまったく違った印象に変わります。
• 間接照明+グレーカーテン:大人のラウンジのような落ち着き。
• ウォームライト+リネンカーテン:柔らかく温かい空気感。
• ペンダントライト+縦型ブラインド:光の陰影で奥行きが生まれる。
特に夜景が見える部屋では、明かりの反射を計算して照明を配置するのがポイント。
窓に映る照明の光が眩しすぎると景色が見えづらくなるため、光源を壁際や足元にずらすのがおすすめです。
実例:スタイル別おすすめコーディネート
●モダンラグジュアリー
• ダークグレーの遮光カーテン
• シルバーのウッドブラインド
• ダウンライト+フロアランプ
→ 夜景を生かした“シティホテル”のような空間に。
●ナチュラルモダン
• リネン混シアーカーテン+ホワイトウッドブラインド
• 木目の家具・グリーンを合わせて
→ 柔らかく温かい印象。日中の光が気持ちいい。
●北欧スタイル
• 明るめベージュのドレープ+アイボリーレース
• シンプルな間接照明で全体を明るく
→ タワマンでも居心地の良い“暮らし感”が出せる。
カーテン・ブラインドの“メンテナンス”も忘れずに
高層階は空気が乾燥しやすく、静電気によってホコリが付きやすい環境。
定期的にホコリ取りや布拭きを行うことで、美しさを長く保てます。
ブラインドの場合は、羽の角度を変えながら軽くハンディモップを滑らせるだけでOK。
カーテンは年に1〜2回、洗濯またはクリーニングを行うと、生地のハリが戻ります。
まとめ──“眺めをインテリアにする”
タワーマンションの窓辺は、単なる採光のための場所ではなく、“景色をインテリアにするステージ”です。
だからこそ、カーテンやブラインド選びは妥協せず、空間の一部として丁寧に選びたいもの。
・昼は光を取り込みながら柔らかく
・夜は遮光してプライバシーを守る
・素材・色・形状で上質さを演出する
この3つを意識するだけで、タワマンの部屋はまるでホテルのスイートルームのような雰囲気に変わります。
空に近い暮らしを、もっと美しく。
その第一歩は、“窓辺のインテリア”から始まります。
タワーマンションインテリアの
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